白内障
白内障とは
白内障は、水晶体（目のレンズ）が濁って視力が低下する状態です。通常、透明であるべき水晶体が白く濁ることで、光が網膜にうまく届かないため見えにくくなります。
正常な眼球
正常な瞳
正常な見えかた
白内障の眼球
白内障の瞳
白内障の見えかた
白内障の症状
うす暗い所では異常はないのに、外や明るいところでは見にくい。徐々に視力が低下して、目がかすんでいく気がする。水晶体は加齢変化に伴い黄白色っぽく濁ることが多く、白内障が進むと黄白色のフィルターがかかったような見え方になってしまいます。
※下記表は横にスクロールしてご覧ください。
| 軽度の白内障 | 中度の白内障 | |
| 日中の見え方 | 物が少し霞がかって見えるが、日常生活に大きな支障はない。 | 日常生活に影響を及ぼすほどの視力の低下が生じる。 |
| 夜間の見え方 | 暗い環境での見えにくさが始まることがあるが、顕著な困難はまだ少ない。 | 夜間の運転が困難になることが多くなる。 |
| 色の見え方 | 色が少し褪せて見えるか、黄色がかって見えることがあるが、はっきりした色の区別は可能。 | 色がより褪せて見え、特定の色の識別が難しくなる。 |
| 光のまぶしさ | 明るい光が少し不快に感じることがある。 | 明るい光に対して強い不快感を感じる。また、光源の周囲に光の輪（ハロ）が見えることがある。 |
白内障の原因
白内障はさまざまな原因で起こりますが、最も多いのは加齢による「加齢性白内障」です。一種の老化現象なので、年をとるにつれて誰でも水晶体は濁ってきますが、加齢性白内障は高年齢の人ほど発症しやすくなります。
最近では、アトピー性皮膚炎や糖尿病などの合併症として若い人の発症が増えています。その他、生まれつき白内障になっているケースや、目のけがや薬剤の副作用から白内障を起こす場合もあります。
白内障の治療
白内障の進行の程度や、生活の不自由さ等に合わせて、治療方針を決めます。軽度の白内障、若年者の方の白内障は、病気の進行を遅らせる点眼薬を使用していただく場合が多いです。進行した白内障は手術が必要ですが、どの時点で手術するかはご本人様とよくご相談して決めさせていただきます。ご自身の白内障が手術を受けるのに適している時期かどうか不安のある方は、お気軽にご相談ください。
術後について
水晶体があった部分の透明の袋を残し、そこに人工レンズを挿入しております。術後は白内障のフィルターがとれるので、明るく見えるようになります。人工レンズは一度入れたら、一生そのまま大切に使っていただくことになります。