白内障

白内障手術の流れ

白内障手術は、濁った水晶体を取り除き、代わりに人工の透明なレンズを挿入する手順です。手術は通常、局部麻酔を用いて行われ、大体30分ほどで完了します。

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  • 準備

    手術前に診察と検査を行います。患者様の眼を清潔にし、散瞳剤で瞳を広げる目薬を使用します。その後、局部麻酔で手術中の痛みを感じないようにします。

  • 手術の開始

    目の表面を数ミリ切開します。切開部は非常に小さいため、手術の回復が早く、手術後数時間から1日で基本的な日常活動を再開することが可能です。

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  • 水晶体の除去

    超音波を使って水晶体内部の濁った部分を除去します。水晶体の外側の薄い膜は可能な限り残します。

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  • 人工レンズの
    挿入

    清潔で折りたたみ可能な人工レンズを挿入します。
    レンズは自然に広がって正しい位置に固定されます。

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  • 手術の終了

    切開部は非常に小さいため、多くの場合、縫合する必要はありません。手術後、目を保護するために眼帯や保護メガネを装着していただきます。

  • 術後の
    フォロー

    手術後は数時間休息が必要です。手術後の初めの数日間は眼帯や保護メガネを着用し、医師の指示に従って目薬を使用していただきます。手術後の回復期間は人によって異なりますが、数日以内には日常生活に戻ることができます。完全な視力の回復や完璧な快適さを感じるまでには数日から数週間かかる場合がありますが、大きな不便を感じる期間は短いことが多いです。

眼内レンズについて

眼内レンズとは (一例)
  • 白濁した水晶体の代わりに眼の中に入れる人工レンズのことをいいます。
  • レンズの直径は約6mm、支持部を含めた全長は約13mmです。
  • ほとんどのレンズが、柔らかいアクリル樹脂でできています。柔らかい素材を使うことで、レンズを折りたたんだ状態で眼の中に挿入することができます。
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眼内レンズの
安全性

国内で処方されている眼内レンズは、厚生労働省が認めた医療機器として、国の機関による厳正な審査を通っているものです。折りたたまれたレンズが正しく形状復帰するか、強度は充分か、眼の中で劣化したりしないか、また、アレルギー反応を起こさないか、遺伝的に何らかの影響を及ぼす可能性はないか、身体に有害な影響がないかどうかを、複数の試験で確認しています。

術後に気を付けること

白内障手術後にはいくつか注意すべき点があります。注意点を守ることで、手術後の回復をスムーズに進め、合併症のリスクを最小限に抑えることができます。

手術直後~1週間後
  • 指導されたとおりに目薬を点眼する
  • 身だしなみにも注意を!
  • むやみに眼を触らない
  • 仕事や運動はほどほどに
  • 洗顔・洗髪は1週間は控える
  • 見え方が安定すれば、運転は可能です
  • 飲酒・喫煙は1週間は控える